日記

俯くなかれ!行くべき道は目の前にはっきり示されている。

都議選が終わった。ある程度予想していたことととはいえ、流石にこの結果は厳しい。しかしだからと言って打つ手無しと「俯く(うつむく)」のでは参議選もすでに圧倒的敗北だろう。負けの理由をしっかりと分析し、次につなげることが最も重要ではないか(議論はしてそれなりの結論はだすが、いざ実行する時になると全く活かさない某産別もあるが・・・(・_・?))。

そう考えると、この投票率の低さは何だ。衆議院の時と似ているではないか。54.49%から43.50%、この11%の落ち込みが意味するものは。そう思っていたら、twitterで、菅原琢東大先端科学研究センター准教授のBlogを発見した。自民圧勝が華々しい前回総選挙は、実は大敗を喫した09総選挙と比較しても得票数などのデータは悪化していた。教授は今回も同じ現象と分析する。同Blogのまとめの部分のみ以下に紹介する。問題は反自民の受け皿に民主党がなり得るかだが、これはもうはっきりしている。自民党とは違う選択肢を国民に提示できるかだ。残り一月弱。そこを訴え切らなければ我が党の存在価値はないと言っても過言ではあるまい。

311後の日本の政治論団『2013年東京都議選の簡単なデータ分析』から

自民党はどん底に比較して着実に支持を回復していることは確かだが、世論調査の内閣支持率や政党支持率の印象からは程遠いことがわかる。言い換えれば、世論調査で肯定的な回答を引き出してはいるものの、それらの人々を投票所に呼び寄せて投票させるまでには至っていない。小泉政権と比較されるが、小泉政権下の選挙では投票率が上がり、自民党は得票を増やし勝利しているので、様相は全く異なる。敵が弱くなっただけで自分が強くなっているわけではない。また、安倍~麻生内閣期に失った支持者はほとんど帰ってきていない。

 自公にとっては、今回の都議選はひとつの地方選挙結果でしかない。また自身の好調さを示す材料では決してない。参院選はともかく、その後の3年間を安定して政権運営していくためには、支持が高く安定しているうちに実績を残して政権内の基盤を固めるのが大切だろう。『SIGHT』5月号で述べたように、世論調査で「よりマシ」「とりあえず」で消極的に支持されているのが安倍内閣の状況であり、こうした数字はいつ崩れても不思議ではない。

 自民党と公明党の楽な状況を支えているのは、他党の選挙戦略の不味さである。票読みも満足にできない新党にとって、候補者擁立戦略や選挙協力などの交渉が難しいのは致し方ないことだが、結果的に、ふたたび、漁夫の利を与えてしまったのだから、支持者、投票者の利益を蔑ろにしたと言ってもよいだろう。自党の存在感と交渉力を高め、支持者に利益をもたらすためには、政策の異なる他党とも協力する必要がある。

 根本的には、棄権者の増大が衆院選に引き続き問題である。棄権者は現状に満足しているので他者に委ねているのだという解釈もあるが、(今回の選挙のデータは持っていないが)実際には政治への不満を表明する割合は棄権者のほうが高い。票に託すほどの魅力的な選択肢が存在していないから棄権する人のほうが多いと考えられる。少し前までは民主党がその期待と不満の受け皿となっていたが、結局誰の味方をし、何をしてくれる政党なのか、所属議員ですらわからず、あるいは見解が一致せず、固い支持層を作り上げることができずにジリ貧となっている。

 野党がこの状況を打開したければ、互いに協力して選挙を戦うことが重要となる。次の参院選を逃せば3年間チャンスはやってこない。また、7月の参院選に限らず、棄権者となった人々をいかに投票所に足を運ばせるか、地道な戦略を練る必要がある。衆院選で棄権した4割の有権者は広大な「票田」であり、選挙結果を反転させる力を持つ。今回の選挙でも示された棄権者の増大の問題は、有権者側の問題ではなく、魅力的な選択肢を提示できない政界の側の問題である。各党独自の異なる政策位置で支持層を開拓しつつ、小選挙区などでは協力していくような柔軟さが必要である。

2013-06-24 | Posted in 日記No Comments » 
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