2016-01

包囲網強化の道をつくった核実験。

 合意どおり年末ぎりぎりの妥結だった慰安婦問題の日韓首脳間での解決。日韓双方に様々な異論や反論はあるが、今回はアメリカもかんでの合意なので少々レベルも違う。内容に不満なのは別にして、これが最終決着になるとすれば正直安倍外交の評価はやむを得ない。日韓双方において慰安婦問題のネックは保守層にあった。少なくとも安倍首相は超が付くほどの保守政治家である。支えようとする面々も右から左までの保守がそろう。その政権が決めた10億円の政府拠出などの合意内容なのだから、少なくとも日本の保守層も表立ったというかこぞっての批判ができない「仕方ない解決」と言ってよい。批判しているのは一部の訳の分からなネトウヨだ。仮に民主党政権でこの内容で妥結したら、保守どころか左までもの総批判となったのではないだろうか。問題は朴政権の方だろう。どう国内批判を納めるか政治力量を問われることなる。
 さてそんな日米間の動きに危機感を強めたのは北朝鮮の方だ。頼みの中国も習体制になってあまり面倒見てくれなくなった。アメリカも米朝協議の動きをしてくれない。そんな環境下で日韓関係の大きな課題がアメリカも介して解決に向かう。経験の少ない若年指導者はそうとう孤立感や焦燥感を強めていたはず。側近の粛清もこんな時に響いてくる。いずれにしても5月の党大会に向けて何か動きをしなければの思いがあまりにも強く出てしまった。「おれもいるんだぞ。忘れるな」といった思いだろう。
 オバマ大統領はシリア内戦やIS掃討も単独ではなくロシアやイランの力を借りようになった。よく言われる米国単独覇権から多極化の時代への転換である。米中関係も南沙諸島のにらみ合いで緊張感が高まっているようにあるが、冷戦時代よりよほど切っても切れない中になりつつある。これは米ロ関係も同じだ。
 変化が速い世界情勢の中で孤立化しつつあるのが、イスラエルと北朝鮮ではないか。さすがに最近目立たないようにしているイスラエルだが、北朝鮮は違ったようだ。核実験の強行によって自国を取り巻く情勢がどのように変化するかを読み切らなかった若い経験不足の独裁者。日米韓どころかロ中も加わっての包囲網がつくられ、益々内政は厳しくなるだろう。若い独裁者が何を考えどんな行動に次ぎ出るか。あまり手はないように思う。

2016-01-08 | Posted in 日記No Comments » 

 

日銀総裁が連合新年会でも「賃上げ要請」。

 昨夜、西日暮里のホテルラングウッドで連合の新年会が開催された。そこに黒田日銀総裁の姿があった。昨年も参加されていたらしいが、その時は挨拶には立たなかったそうだ。だから、昨年の新聞では「黒田日銀総裁、連合にも賃上げ要請か?」と「?」付きの見出しだったので、「今年は?無しの記事にしてもらうために挨拶することにしました」と話した。
 その話の内容は。失礼な見出しだと思いつつ書いた昨年11月30日のこのブログの「どんづまりの日銀総裁」とほぼおなじ内容だった。流れは変わっていないが、首相や日銀総裁、そして経団連会長も賃上げ要請するのだから、昨年以上に経営側も努力するつもりのようなのは間違いない。と思いつつ周りを見渡す。そうだなよく考えると、ここに来ている産別は経団連参加の主要会社の組合が中心なのだ。今いるここの雰囲気と昨年、全国を回って目にした地方の現状とは程遠い。連合傘下だけの組合の賃上げだけでは消費は上向かない。そのことは昨年春闘でも証明済みのこと。
 年が明け、世界同時株安となった。連合新年会で賃上げ要請するの総裁の姿が寂しく映ってしまった。それでも賃上げが無いよりましであることには間違いないが。
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2016-01-06 | Posted in 日記No Comments » 

 

胡蝶蘭の写真のリクエストがあったので。

今朝の胡蝶蘭の贈り物のブログを見て、さっそくUさんからFacebookに返信があり、写真は?のリクエストがありました。
なので。物はこれです。

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2016-01-06 | Posted in 日記No Comments » 

 

胡蝶蘭の送り主にびっくり。

 あまり気にしてはいないつもりだが、やっぱり見てしまう。それはこのブログに対するFacebookの「いいね」や「シェア」の数だ。よくわからないが多分連動しているのだろう。「いいね」数と「シェア」数は同数のようだ。少々長い記事には概しては反応が少ない。記事をブログにUPするとFacebookにそのことが反映する。したがってスマホなのでは長文は読みづらいのかもしれない。また概して外交関連の記事に対しても少ないように思う。逆に最近のキャスター降板に対する意見には多くの「いいね」が寄せられた。まあ数はどうあれ、いつも見てくれている人がいるということ。ありがとうございます。そのためにも頻繁にUPしなければならないと思っているのですが。
 さて今日の本題。特別委員会でも委員長になると車付きになったりもする。わずか二日間の経験だが便利だな〜と思う。こうやって議員生活に慣れていくのかと思う。昨日、大きな胡蝶蘭が事務所に届いた。委員長になるとこんなこんなこともあるんだ、と驚いた。さらに送り主の名前を見てまたびっくりした。「内閣官房長官 菅義偉」とあるではないか。なるほどこんな慣習になっているんだな。議員生活6年目でする初めての経験である。

2016-01-06 | Posted in 日記No Comments » 

 

サウジの苦悩。

 昨日、第190国会が開会しました。開会前に天皇陛下を出迎えなければなりません。「なりません」というのは各委員会の委員長以上は出迎えなければならないからです。今国会で沖縄北方特別委員会委員長となった私は、初めてモーニングコートを着て国会中央階段に並びました。国会訪問をされた方はご存知でしょうが、国会中央階段は天皇陛下しか利用しません。しかしここ数年、足腰が衰えられた陛下はその長い階段を避け、途中から参議院のエレベーターを使われているようです。
 さて昨夜、サウジアラビアがイランとの国交断絶したニュースが伝わりました。サウジは47人の国内過激派等を処刑しました。このうちシーア派は4人。この中にシーア派の宗教指導者が入っていたという理由で、イランの急進派(おそらく)の一部がテヘランのサウジ大使館を襲撃。国交断絶はこのことに対する報復措置とも思えますが、何となくお粗末な外交行動です。
 サウジは今、内憂外患で揺れており、それにうまく対応できるだけの内政外交になっていない。これがこの一連の流れの原因のように思えます。サウジは一部の王族が国内統制する王国です。加えて豊富なオイルマネーがその王族を潤わせています。しかし国民の不満が噴出せず、国内が安定しているのは一部のオイルマネーを使って公共サービスは無料、無税の国政が続けられているからです。外交も原油政策中心の政治でアメリカに頼っていれば良かった。軍隊も持っていますが、実戦には不向きなほど実力がないと言われています。
 そんなサウジです。イラン制裁解除など思いもよらなかった方向に動くオバマ政権に驚き、アメリカとの外交関係が思わしくなくなり、ロシアとの友好関係に舵を切るようになったのが数年前。そのころからアメリカでシェールガス・オイルの増産が起こります。加えて過剰供給もあり原油安が問題となります。中東オイル生産国の中心であるサウジはこの時の原油価格決定で失敗します。つまり減産をしなかった。結果原油は今の安いまま。これまで出回らなかった制裁解除明けイラン原油が出回れば原油はさらに安くなり、サウジの財政は悪化するのは必定。
 無税、無料の内政が継続できなくなれば国民の不満は噴出、内政不安に陥る。それを未然に防ぐ意味での47人の処刑に踏み切るという極端な強行手段に踏み込んでしまった。アメとムチの政策そのもののようです。
 ところが殆どが自国多数のスンニ派の過激派だったが、わずか4人のシーア派の中に宗教指導者いた。そこにイランの急進派が噛み付いた、というより噛み付かせてしまったといった方がいいかもしれません。そこにサウジの意図があったとは思えないからです。なぜなら友好関係を築きたいと思っているロシアはシリアではイランと一緒にアサド政権側について、ISISの空爆を進めている。そんなイランと国交断絶は相当な覚悟が要る。そんな覚悟がアメリカの後ろ盾を無くしたサウジにあるかです。サウジは苦悩の中にあるようです。まるでもう一度アメリカに救いを求めるようなそんな迷走ぶりです。
 私が不安なのは今、黙りを決め込んでいるイスラエルの動きです。イラン制裁解除を嬉しく思っていないもう一つの中東大国はイスラエル。今、イスラエルが黙っているのはISISの過激ぶりが目立ち過ぎ、自国がパレスチナなで行っている過激な行動が目立たなくなっているから。イスラエルが迷えるサウジの苦悩にどう反応するか。何もなければサウジの苦悩はおそらくロシアとアメリカが和らげるはずです。