2015-07

「生きている証し乳房に片手おく」

7月22日のは平和の句

近吉 三男(99)さん 石川県白山市

金子 兜太 乳房を片手でおおっているのは、まだ生きている証拠だ。死なせてはならない。この乳房、平和の証し、九条の如し。大切に。

2015-07-22 | Posted in 日記No Comments » 

 

市川房枝さんに入れんとでけん。

「市川さんにあがってもらわんと」。参議院選挙にまだ全国区があったころ、選挙の度に母が言っていた口癖。よく覚えている。

その後、私が仕事について選挙運動をするようになって、初めての参議院選挙でも、

「あんたが、どげん言うたっちゃ(なんと言っても)、わたしゃ市川さんに入れるけん」と話を聞いてくれなかった。

その市川房枝さんの弟子でもある私と同郷の紀平悌子さんが一昨日亡くなった。87歳だった。奇しくも市川さんと同じ歳。市川さんの後を次ぎ、日本婦人有権者同盟のなどの活動を進めた。参議院議員にもなり市川さんらとともに戦後の女性運動の草分け的存在である。

我が国の民主主義を語るとき、戦前と戦後で一番違うのが女性の参政権だと思う。日本国憲法のもと初めて保障された権利だが、男女同権とされながら未だ決して同権ではない。しかし市川さんや紀平さんたちの運動で、戦後、確実にその流れは積上って来た。

福岡の片田舎で育ち、そこから出ることもなかった我が母、美智子であるが、戦前を経験をしているだけに市川さんらの運動に共感を覚えていたのであろう。いや今思えば、様々な条件が許せばその運動に身を投じていたかもしれないと思う母である。

その息子である私が、参議院議員となった。立候補のときあまり母に相談しなかった。それが少し不満だったかもしれない。その母は今、施設に居る。ほとんど会話はできないが、目はしっかりしていると思う。だまって横に座っているだけでホッとするし、なんとなく暖かくなる。たまにお互い白髪になった頭をくっつけると母の気持ちが伝わってくる。気がする。

そんな母であるが、国会中継が放送されているとテレビをじっと見つめているそうだ。私を探しているのだろう。

市川さんや紀平さんの歳を一つ超えた母。一票を投じることで主張した静かな女性活動家でもあろう。そんな彼女に感謝する日々を大切にしたい。

ありがとう。

 

 

2015-07-21 | Posted in 日記No Comments » 

 

「戦時なら兄も誰かを殺すのか」

7月21日の平和の句
田中 明子(40)さん 愛知県名古屋市
金子 兜太 戦争になったら、あの優しい兄も人殺しになるのか。耐えられない。
いとうせいこう 胸をつく問いである。そして男女同権の時代であれば女性の作者も、だ。
東京新聞より
via PressSync

2015-07-21 | Posted in 日記No Comments » 

 

それでも支持率は下がる。崩壊が始まった。

白々しいとはこのことだ。

新国立競技場の建設を「白紙に戻し、ゼロベースで見直す。私が決断した」だそうだ。インタビューでそう話す安倍首相を見てそう思った。それは「国民、アスリートたちからも大きな批判があった」からだという。それは今始まったことではない。それまで一顧だにしなかったのは、あなたではないか。

しかも「見直しは1カ月前から検討していて、本日、五輪開催までに完成することがわかった」とまで言われれば、白々しいを通り越して、あきれかえってしまう。嘘だと見抜けないとでも思っているのだろうか。

つくづく唯我独尊、国民を馬鹿にしつくした人である。つい1週間前に「間に合わないから、これで行く」と宣言しのは他の誰でもない。あなたではないか。

同様に、菅官房長官は「安ければ安い方がいいと思う」と答える。

頑なに現行案を支持し推進していた森元首相にいたっては、「このデザインは、もともと嫌いだった。かたつむりみたいで」とのたまう。

首相が言う「私の決断」ですべてがひっくり返った。

こんな人たちに国の基本政策を任せていいはずが無い。

国民は見抜いている。支持率低下を案じての奇策だろうが、もう遅い。詭弁も欺瞞も超え、もはや詐欺に等しい政権運営だと見抜いている。

それでも支持率は下がる。もちろん見直しそのものは良いことだが、ここまでのやり方、そしてこの白々しい「見直し劇」でさらに下がるだろう。7月16日の強行採決が安倍政権の終わりの始まりだったことがはっきりしてきた。

国立が見直されるのであれば、戦争法案も見直してもらおうではないか。首相が決断すればできることが、これではっきりしたのだから。

 

2015-07-18 | Posted in 日記No Comments » 

 

反対がどんどん増えているのは理解が進んだからなのです。

我が国民性は「三大何とか」といったものが好き。大蔵省内にも後の世代に残した戒めにも似た「昭和の三大バカ査定」がある。

3つに何がはいるかは諸説ある。ただ「戦艦大和」が入るのは間違いないようだ。

さてでは平成のバカ査定はと言われたら、なんだろう。私は、きっと「新国立競技場」が入るに違いないと思う。ただし新国立は財務省の査定をともなわないので厳密には「査定」ではない。でも国民のお金が使われるのには変わりがない。

なぜこんなバカな事業が止まらないのか。政府は「安倍首相がこのデザインを使ってオリンピック誘致のプレゼンをしたから、これでいくしかない」とどうどうと答弁してしまう。まさに独裁者の理屈ではないか。益々国民は離反するだろう。しかしご本人も菅官房長官もそのバカさかげんに気づいていないのである。情けない話だ。

そう思っていたら突然、「見直します」と方向転換した。昨日まで、これで進めないと完成が間に合わないと言って、GOサインを出した首相がである。見直しはいいことだが、何か訳ありだろう、きっと。

一方、「国民の理解が進んでいない」と認めた安倍首相は、その舌の根も乾かぬ内に昨日衆議院で戦争法案の採決を強行した。益々内閣支持率は下がる。法案が参議院で議論されれば益々下がる。国会を大幅延長した結果、政府にとって8月は問題山積の頭の痛い月になってしまった。原発再稼働、辺野古基地問題、70年談話などなど、どれも益々内閣支持率を下げる要因のものばかりなのだ。

いかにバカな政府でも気づいたに違いない。「国民の理解が進んだから、反対が増えている。支持率も下がっている」ということに。だから先の首相答弁の本音は「国民の理解が進み過ぎて、本音を見ぬかれつつある。だから早く強行します」なのだ。

とすると新国立の突然の方向転換は、「安倍の三大バカ政策」の一つである新国立建設でも「見直す」とでも言っておかないと本当に「やばくなる」ということぐらいの理由なのだろう。

「見直し」もきっと小手先のだけのものになる。騙されてはいけない。

ちなみに「安倍の三大バカ政策」の残り一つは、もちろん戦争法案だが、もう一つが余りにあり過ぎて決めきれないでいる。

 

2015-07-17 | Posted in 日記No Comments »