2015-07-15

右からも左からも総スカン。そして狂気の世界へ。

総スカンなどという言葉、死語だとされるようだが、まさに今の安倍首相にはピタリの感ありだ。総スカンとは誰からも嫌われているという意味で使われる。

例えば最近右翼の街宣車を国会周辺で見かけない。連日、市民の戦争法案反対の運動がなされているのにだ。たまに見かけるのは日本一のおかき屋さんが動かしている大型のトレーラーくらい。こちらは図体と文字の大きさは半端じゃないが無言のまま通り過ぎるので、実際に出くわさないとわからない。しかしたまに見かけても安倍擁護のコピーに出会ったことはない。

毎月事務所に送られてくる「月刊日本」という冊子。こちらはもともとその名の通り右よりの本であるが、これも特集で「戦後レジームを強化する安倍政権」と最近ずーっと厳しいし、執筆に左派の論客、佐高信さんが名を連ねているのをみると一体どうなっているの、と目を疑うのである。

右からも左からも安倍さんは嫌われている。

しかもここに来て、塩崎厚生労働大臣や石破地方創生担当大臣も「国民の理解が進んでいない」と批判しだした。塩崎さんは安倍さんの朋友。石破さんはポスト安倍の有力候補でもあった。二人の真意はいかにである。

意外と安倍さんは内部からも嫌われているに違いない。

そう思うとなおさらこう思う。船田元衆議院議員も安倍さんが嫌いに違いないということ。

世間の安保関連法案、つまり戦争関連法案に対する潮目が変わったのは、衆議院の憲法審査会で参考人の3人全員が法案を「違憲」と言い放ったことからと言われる。中でも自民党が推薦した参考人の長谷部早大教授が断言したことは、極めて話題性に富み大きなインパクトを与えた。

この長谷部先生、実は昨年の6月9日に私が安倍首相と決算委員会で議論したときに、ブレイン的にアドバイスを頂いていた。ようするに長谷部先生は、安倍さんが進めていた安保法制懇の議論や解釈改憲について当時から否定的見解を持っていた人なのだ。長谷部教授を参考人に推薦した船田議員がそのことを知らないはずはないのである。絶対にない、と断言できるほどこのことは普通の情報なのである。

だから船田さんは、安倍がさんが嫌い。安倍政権は短命であって欲しい、できれば戦争法案も廃案にしたい。などと思っていなければ長谷部教授を参考人に推薦することなど思いつくわけがない。

いや、船田さんが推薦しても他の人がそのことに気づくはず。とすると長谷部参考人の人事に異論を挟まなかった人々は隠れアンチ安倍ということになりはしないか。実は安倍政権は短命に終わって欲しいと願いつつも、表は羊の顔をしている面々に取り囲まれた首相。

そう考えると、安倍内閣を運営しているのは本当に一部の人々によってのこととなる。外だけでなく、「身内も信じられない」と安倍さんと一部の取り巻きが思っていたなら。

今、権力は四面楚歌の状態である。だから怖い。心底怖い。俺だけが正しいと思い込む。国家権力が一人の政治家とともに狂気の世界に入り込みつつある。

 

2015-07-15 | Posted in 日記No Comments » 

 

京大発 声明文

戦争は、防衛を名目に始まる。戦争は、兵器産業に富をもたらす。戦争は、すぐに制御が効かなくなくなる。

戦争は、始めるより終えるほうが難しい。

戦争は、兵士だけでなく、老人や子どもにも災いをもらす。

戦争は、人々の四肢だけでなく、心の中にも深い傷を負わせる。

精神は、操作の対象物ではない。生命は、誰かの持ち駒ではない。

海は、基地に押しつぶされてはならない。空は、戦闘機の爆音に消されてはならない。

血を流すことを貢献と考える普通の国よりは、知を生み出すことを誇る特殊な国に生きたい。

学問は、戦争の武器ではない。学問は、商売の道具ではない。学問は、権力の下僕ではない。

生きる場所と考える自由を守り、創るために、

私たちはまず、思い上がった権力にくさびを打ち込まなくてはならない。

作 「自由と平和のための京大有志の会」

2015-07-15 | Posted in 日記2 Comments » 

 

「此の平和冷凍して置き小出ししたし」

7月15日の平和の句

反保 利和(72)さん 愛知県一宮市

いとうせいこう せっかくおいしくできたのに、取っておけない大切な日々。まさに冷凍して小出しにしたい日常。少し字余りなのが素直なつぶやきのようでいい。

東京新聞より

孝 先ほど、12時を少し回ったあたり。衆議院特別委員会で戦争関連法案の採決が強行された。今日は歴史的日になった。その日の平和の句。一見、夢想的なユーモア的な句だが、採決後に詠むとその先見性や現実性が露わになる。冷凍して小出しにできないのだ。だから貴重なのだ。だから闘わねば。

2015-07-15 | Posted in 日記No Comments »