2015-07-29

磯崎補佐官、問題発言のオンパレード

磯崎首相補佐官の問題発言は「法的安定性は関係ない」だけではなかった。

朝日新聞が補佐官発言の要旨を掲載した。まず冒頭から問題発言だ。

磯崎 「政府はずっと必要最小限度という基準で自衛権をみてきたが、時代が変わった。だから集団的自衛権でも我が国を守るためのものであれば、良いのではないか」。

東京新聞で柳澤(元内閣官房副長官補)さんも指摘しているが。政府がみてきた「必要最小限度」とは「日本が武力攻撃を受けた場合」における必要最小限度の武力行使であった。集団的自衛権は「日本が武力攻撃を受けていない場合」でも行う武力行使のこと。磯崎氏によれば「必要最小限度」はどこまでも拡大するものらしい。しまいに核武装も必要最小限度と言い出すかもしれない。核武装による抑止力も自衛権の範囲といえばOKだから。こんな理屈は成り立たないというか、危険極まりない。

磯崎 「法的安定性は関係ない。我が国を守るために必要であることを、憲法がダメだということは、ありえない」。

もう無茶苦茶な論理。お腹がすいた人が空腹を満たすためにおにぎりを万引きして食べても、違法じゃないと言っているようなもの。しかも法的安定性は関係ないとなると、お腹がいっぱい空いた人は良くて、ちょっと空いた人はダメというようなもの。こんな思想だから問題発言でも問題と感じずにしゃべってしまう。

磯崎 「政府の憲法解釈は、時代が変わったから必要に応じて変わる。憲法学者がダメだと言って、(政府も)ダメなんて言ったら、国は守れない」。

憲法の範囲内で政府は政策を行使できる。国防であっても同じこと。例えば最近、アメリカで同性婚が認められた。日本でも社会状況が変化しているのは同じだから、我が国は解釈変更で同性婚を認めよう、と言ったら納得するか。おそらく彼の思想性から言っても「絶対ダメ」と目くじらたてるのは目に見えている。

突っ込みどころ満載の磯崎発言である。

2015-07-29 | Posted in 日記No Comments » 

 

「自由とは平和なればの選択肢」

7月29日の平和の句

奥宮 教生(きょうせい、67)さん 浜松市北区

金子 兜太 平和でなければ自由は訪れない。戦争のない世の中で、自由に暮らすことが一番幸せ。この句の率直な言い方も自由で明るい。

東京新聞より

2015-07-29 | Posted in 日記No Comments » 

 

イランと関係強化目指すEU

政府は海外での集団的自衛権行使の唯一の事例としてホルムズ海峡の機雷掃海を挙げている。イランを想定し、物語を組み立てていたことは誰が見ても明らかだった。一方でアメリカを中心にしたイラン制裁解除を議論する六カ国協議は着々と進行し、とうとう結論を出してしまう。イランの核開発疑惑を巡る敵対関係は沈静化する。

そして駐日イラン大使から、イランを想定した政府の海峡封鎖論を「全く根拠がない」と指摘される。六カ国協議合意を受け「もはやそんな議論はナンセンス」ということだろう。安倍政権の集団的自衛権の強行が外交問題に発展しそうになる。

7月27日の参議院本会議でそのことを指摘された安倍総理は、「特定の国を想定したものではない」とまた混乱を招く発言をする。「誰がするかわからない機雷封鎖だが、あったら掃海しなければならない」だから法律をつくるということだ。説明できる立法事実(法律が必要とされる事実)がないことになる。

さてさて我が国政府が迷走している間に、ヨーロッパではイラン制裁解除後に向けての外交が始まっている。一昨日、六カ国協議の調整役だったEUのモゲリーニ上級代表が初めてイランを訪問した。モゲリーニは「(制裁解除されれば)イランは投資先として大きな注目を集める」と言い、イランのザリーフ外相は「共通の利益に向けた協力が始まる」と返した。

世界の動きは速い。安倍総理のもと思考が停止した政府ではどうしようもない。

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