2013-05

日記187 新説(珍説?)7割文化を脱し得るか

拙者や拙宅や拙著などに使う「拙」は、一人称の人代名詞で男性が自分自身をへりくだっていう語です。そこで「拙説」という言葉ないと思いますが、拙説なる新説を紹介します。

我国国民の我がマスコミ信頼度は、だいたい7割です。昨年の新聞調査会の調査では、NHKが一番高く70.1(74)、続いて新聞が68.9%(72)、民放が60.3%(65.4)という結果。()内は2008年調査。さすがにどれも漸減してますが、だいたい7割という諸外国に比べたら高位置をキープです。

今度はNHKの受信料徴収率。2011年度全国平均で72.5%で、これもだいたい7割です。ただしこれは極端に地域差があって、最高は秋田県の94.6%、最低で沖縄県の42%と2倍以上の開きがありますが・・・。ご存知のようにNHKの受信料は払わなかったからといって何も罰せられことはありません。督促状とかはきますが、イギリスのBBCのように法律で罰せられることはありません。彼の地では、違反者に対しては罰金1,000ポンド(約20万円)が科せられたり、裁判を起こされてその訴訟費用を請求されたり、警察から逮捕・拘留されるなどしています。そこまでやって支払率9割以上を保っています。それと比べたらNHKの受信料徴収方法はなんと温情な。しかし、我が国国民は実に7割以上が支払っている(もちろんNHKの徴収努力は特筆すべきです)。この素晴らしい良心的国民性は誇るべきものです。

私は日本の国民性をよく表すこの二つの約7割の数値をもって、日本の「7割文化」と最近評しているわけであります。

さて、そこでまたこの新説(珍説)を裏付ける数値が、昨日の東京都小平市ででました。雑木林を伐採する道路建設の是非を問う住民投票が、昨日小平市で実施されたのです。東京では結構注目を集めました。その投票率が7割。ではありません。棄権率が約7割なのです。正確にいうと投票率が35%でした。つまり65%の小平市有権者が棄権したことになります。条令では住民投票成立ための条件として投票率50%を定めていました。よって住民投票は成立せず、開票もされないことになりました。

無関心だったと決めつける訳にはいきません。確かに建設賛成派は、棄権することで住民投票をそのものを不成立にできます。しかし、何かすっきりしません。残りの65%の人が意思をもって棄権したとは思えない。

前述のマスコミ信頼度にある無条件に「信じる」7割の日本人。受信料に見る7割の良心的日本人。誤解の無いように言っときますが、私は「信じるな」とか「払わなくていい」と言ってる訳ではありません。おそらく、多分、世界の国々と比較してマスコミ信頼度7割は高すぎるし、無罰則のもとでの徴収率7割は他国では考えられないでしょう。それくらい日本のこの7割文化は特筆すべきことですが、裏を返せば、これほど煽動しやすい、騙されやすい国民性はないと言えないでしょうか。

そしてこの7割近い人々は時として、無関心であったり、「国や自治体がきってやってくれる」「きっと間違いない」と信じたりして「お任せ民主主義」を形成しているかもしれない。その一例が小平市の住民投票行動に現れていると思ってしまいます。

信じやすく、良心的で、かつ無関心の人が 国民の7割を締める国。ちょっと怖くもあります。時として「赤信号みんなでわたれば怖くない」というとんでもない集団行動をとるかもしれない。いや、すでにとった経験がある国です。良いも悪いも7割文化を脱しきれるか否か。国政が復古主義になったり、民主主義の何たるかを忘れたような憲法改正が論じられる国になった今こそ、1人ひとりの権利意識や思想性が問われているようでしかたがないのです。ここまで、珍説紹介にお付き合いいただき感謝です。

2013-05-27 | Posted in 日記No Comments » 

 

日本の未来のために・・・元慰安婦の方々に宛てた「小泉総理大臣の手紙を読んでみよう」

歴史を無視すると言うか、あえて目をつぶると言うか、そんな姿勢の無責任な政治家の発言。勇気をもって本音をあえて発言したように装い、他人や他国を傷つけても人気を得ようとするどうしようも政治家。心無しかそんな政治家の発信に賛同する人々も増えてきたようにも思う。最近のヘイトスピーチやネト右翼の人々などなど。被差別者が差別者として誰かを差別し、貧困が怨嗟を助長する。しかし一方で良識をもって懸命に生きようとする人々もいる。必ず後者が多数で社会が崩れ落ちるのを支えるということを信じたい。事実、ヘイトスピーチのデモに批判する人々も増えてきたし、橋下発言に対する国内外の批判もそうだ。

そんななか、ジャーナリスト江川紹子さんが書いた「日本が誇るべきこと、省みること、そして内外に伝えるべきこと〜「慰安婦」問題の理解のために」をみた。「女性のためのアジア平和国民基金」というのがあったことを知る人は少ないのではないか。国内でも国外でも賛否両論あったが、一定の成果のもと2007年に解散した。その基金の呼びかけ人の1人だった大沼保昭さんとの対談も記載されている。その記事で基金発足時の総理大臣、小泉純一郎さんの手紙を初めて読んだ。歴史はなぜここから後戻りばかりしようとしているのか不思議でならない。以下全文である。

拝啓

このたび、政府と国民が協力して進めている「女性のためのアジア平和国民基金」を通じ、元従軍慰安婦の方々へのわが国の国民的な償いが行われるに際し、私の気持ちを表明させていただきます。

いわゆる従軍慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題でございました。私は、日本国の内閣総理大臣として改めて、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを申し上げます。

我々は、過去の重みからも未来への責任からも逃げるわけにはまいりません。わが国としては、道義的な責任を痛感しつつ、おわびと反省の気持ちを踏まえ、過去の歴史を直視し、正しくこれを後世に伝えるとともに、いわれなき暴力など女性の名誉と尊厳に関わる諸問題にも積極的に取り組んでいかなければならないと考えております。

末筆ながら、皆様方のこれからの人生が安らかなものとなりますよう、心からお祈りしております。

敬具                                             平成13(2001)年     日本国内閣総理大臣 小泉純一郎

以上

末尾の署名は自筆であった。                         江川さんは、「橋本龍太郎氏に始まり、小渕恵三、森喜朗、小泉純一郎各氏と歴代四人の総理大臣が署名した。この重みは、とても大きい。昨今、「慰安婦」問題について、政治家が語る言葉を聞いていると、この重みが忘れられているような気がしてならない」と評している。まったくその通りだ。時代を後戻りさせようとする卑屈な復古主義者の登場で、日本の政治や国民の思想の時計が逆回転し始めている。止めるのは良識をもって懸命に生きようとする側でしかない。

江川さんの記事は→ここをクリック 是非読んでください。

2013-05-26 | Posted in 日記No Comments » 

 

日本の未来のために・・・「ポツダム宣言を読もう」

今回は「村山談話を読もう」の続きだ。我国は先の大戦の敗戦国である。未だにこの事実を受け入れたくないのだ、としか思えない人々がいる。敗北は事実であり、ポツダム宣言を受け入れ、戦後の日本の復興がスタートした。世界の歴史はそれで動いている。いつまでも「侵略ではない」とか「従軍慰安婦は必要だった」とか強がってみても、世界は納得しない。政治家はそのことを肝に銘じていなければならない。

そのポツダム宣言は、1945年7月26日、米、英、中華民国の大統領、首相、主席名で当時の大日本帝国に対して発せられた。内容は「日本軍の無条件降伏」など13条からなる。以下に現代語約の全文を掲載する。当時が如何に過酷で緊張した状況であったかがわかる。簡単に言えば激烈な脅し文である。例えば3条。「全ドイツを灰燼させる力よる遥かに大きい力を結集している。(降伏しなければ)日本国土を徹底的に荒廃させる」とか。例えば10条。「日本を人種として奴隷化、国民として絶滅させる」とすごい表現が並ぶ。しかし戦争とはそういうもの。日本は、いつ仕返しするかわからない敵国なのである。10条の本旨は「捕虜を虐待したものを含めて、すべての戦争犯罪人に対しての断固たる措置ができれば、そんなことはしない」と譲歩しているわけだ。言うまでもないが、ポツダム宣言が求めるのは軍に対する無条件降伏であり、軍国主義の一掃であり、戦争犯罪人への処罰であり、民主主義の強化であり、基本的人権の尊重である。

日本はこれを受諾することで、日本民族と国土を守ったことになる。そう考えれば、先の政治家の発言やA級戦犯が合祀される靖国神社への参拝が、旧連合国の諸国にとってどんな意味合いのものかわかるではないか。

1 われわれ、米合衆国大統領、中華民国主席及び英国本国政府首相は、われわれ数億の民を代表して協議し、この戦争終結の機会を日本に与えるものとすることで意見の一致を見た。

2 米国、英帝国及び中国の陸海空軍は、西方から陸軍及び航空編隊による数層倍の増強を受けて巨大となっており、日本に対して最後の一撃を加える体制が整っている。

3 世界の自由なる人民が立ち上がった力に対するドイツの無益かつ無意味な抵抗の結果は、日本の人民に対しては、極めて明晰な実例として前もって示されている。現在日本に向かって集中しつつある力は、ナチスの抵抗に対して用いられた力、すなわち全ドイツ人民の生活、産業、国土を灰燼に帰せしめるに必要だった力に較べてはかりしれぬほどに大きい。われわれの決意に支えられたわれわれの軍事力を全て用いれば、不可避的かつ完全に日本の軍事力を壊滅させ、そしてそれは不可避的に日本の国土の徹底的な荒廃を招来することになる。

4 日本帝国を破滅の淵に引きずりこむ非知性的な計略を持ちかつ身勝手な軍国主義的助言者に支配される状態を続けるか、あるいは日本が道理の道に従って歩むのか、その決断の時はもう来ている。

5 これより以下はわれわれの条件である。条件からの逸脱はないものとする。代替条件はないものする。遅延は一切認めないものとする。

6 日本の人民を欺きかつ誤らせ世界征服に赴かせた、全ての時期における影響勢力及び権威・権力は排除されなければならない。従ってわれわれは、世界から無責任な軍国主義が駆逐されるまでは、平和、安全、正義の新秩序は実現不可能であると主張するものである。

7 そのような新秩序が確立せらるまで、また日本における好戦勢力が壊滅したと明確に証明できるまで、連合国軍が指定する日本領土内の諸地点は、当初の基本的目的の達成を担保するため、連合国軍がこれを占領するものとする。

8 カイロ宣言の条項は履行さるべきものとし、日本の主権は本州、北海道、九州、四国及びわれわれの決定する周辺小諸島に限定するものとする。

9 日本の軍隊は、完全な武装解除後、平和で生産的な生活を営む機会と共に帰還を許されるものする。

10 われわれは、日本を人種として奴隷化するつもりもなければ国民として絶滅させるつもりもない。しかし、われわれの捕虜を虐待したものを含めて、すべての戦争犯罪人に対しては断固たる正義を付与するものである。日本政府は、日本の人民の間に民主主義的風潮を強化しあるいは復活するにあたって障害となるものはこれを排除するものとする。言論、宗教、思想の自由及び基本的人権の尊重はこれを確立するものとする。

11 日本はその産業の維持を許されるものとする。そして経済を持続するものとし、もって戦争賠償の取り立てにあつべきものとする。この目的のため、その支配とは区別する原材料の入手はこれを許される。世界貿易取引関係への日本の事実上の参加はこれを許すものとする。

12 連合国占領軍は、その目的達成後そして日本人民の自由なる意志に従って、平和的傾向を帯びかつ責任ある政府が樹立されるに置いては、直ちに日本より撤退するものとする。

13 われわれは日本政府に対し日本軍隊の無条件降伏の宣言を要求し、かつそのような行動が誠意を持ってなされる適切かつ十二分な保証を提出するように要求する。もししからざれば日本は即座にかつ徹底して撃滅される。  以上

繰り返すが、日本の戦後の歴史はここから始まる。これは覆らない事実。この歴史の現実を直視して、そこから21世紀に相応しい日本国や東アジアをつくる努力をすることこそ「敗戦国日本」の責務である。「侵略の定義が定まっていない」などと誤摩化して、歴史を直視しない、否、できないことの方が卑屈な精神といえる。

2013-05-23 | Posted in 日記No Comments » 

 

日本の未来のために・・・「村山談話を読もう」

安倍政権になって「村山談話」がよく引き合いに出される。では村山談話とは何か。それは1995年8月15日に当時の総理大臣である村山富市名で出された談話のことだ。当時の政権は自民党、社会党、新党さきがけの3党連立政権である。談話の推敲は3党で行われ、村山が一筆も入れていないことは、村山から修正を依頼された田中秀征が「あとから何かあってはいけない。原文のままで発表すべき」と言って発表させた経緯を、今週(19日)のサンデーモーニングで田中本人が語っていた。村山談話の責任は自民党にもあることを自民党議員は忘れてはならない。それではなぜ安倍総理は問題とするのか。5段落目にある「植民地支配と侵略」という表現が気に入らないらしい。

なぜ一部の日本人はかたくなに、過去の戦争の歴史に学ぼうとしないのか。なぜドイツとポーランドのように相互尊敬の関係に日韓、日中関係を築けないのか。いつまでも敗戦国であったことを卑屈に感じ続けるのか。歴史に学ばなければならない。ここでいう歴史とは、決して軍国主義に塗固められた昭和史だけではない。大政奉還以降の明治大正も含む。とかく戦後民主教育では戦前の前憲法下の日本を否定する。しかし当時にも日本国民の努力があったことも忘れてはならない。改めて村山談話を読もう。日本の未来のために。

「戦後50周年の終戦記念日にあたって」内閣総理大臣 村山富市

「先の大戦が終わりを告げてから、50年の歳月が流れました。今、あらためて、あの戦争によって犠牲となられた内外の多くの人々に思いを馳せるとき、万感胸に迫るものがあります。

敗戦後、日本は、あの焼け野原から、幾多の困難を乗りこえて、今日の平和と繁栄を築いてまいりました。このことは私たちの誇りであり、そのために注がれた国民の皆様1人1人の英知とたゆみない努力に、私は心から敬意の念を表わすものであります。ここに至るまで、米国をはじめ、世界の国々から寄せられた支援と協力に対し、あらためて深甚な謝意を表明いたします。また、アジア太平洋近隣諸国、米国、さらには欧州諸国との間に今日のような友好関係を築き上げるに至ったことを、心から喜びたいと思います。

 平和で豊かな日本となった今日、私たちはややもすればこの平和の尊さ、有難さを忘れがちになります。私たちは過去のあやまちを2度と繰り返すことのないよう、戦争の悲惨さを若い世代に語り伝えていかなければなりません。とくに近隣諸国の人々と手を携えて、アジア太平洋地域ひいては世界の平和を確かなものとしていくためには、なによりも、これらの諸国との間に深い理解と信頼にもとづいた関係を培っていくことが不可欠と考えます。政府は、この考えにもとづき、特に近現代における日本と近隣アジア諸国との関係にかかわる歴史研究を支援し、各国との交流の飛躍的な拡大をはかるために、この2つを柱とした平和友好交流事業を展開しております。また、現在取り組んでいる戦後処理問題についても、わが国とこれらの国々との信頼関係を一層強化するため、私は、ひき続き誠実に対応してまいります。
いま、戦後50周年の節目に当たり、われわれが銘記すべきことは、来し方を訪ねて歴史の教訓に学び、未来を望んで、人類社会の平和と繁栄への道を誤らないことであります。
わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます。
敗戦の日から50周年を迎えた今日、わが国は、深い反省に立ち、独善的なナショナリズムを排し、責任ある国際社会の一員として国際協調を促進し、それを通じて、平和の理念と民主主義とを押し広めていかなければなりません。同時に、わが国は、唯一の被爆国としての体験を踏まえて、核兵器の究極の廃絶を目指し、核不拡散体制の強化など、国際的な軍縮を積極的に推進していくことが肝要であります。これこそ、過去に対するつぐないとなり、犠牲となられた方々の御霊を鎮めるゆえんとなると、私は信じております。
「杖るは信に如くは莫し(よるはしんにしくはなし。頼りとするものとしては、信義に勝るものはない。江崎)」と申します。この記念すべき時に当たり、信義を施政の根幹とすることを内外に表明し、私の誓いの言葉といたします。」

2013-05-21 | Posted in 日記No Comments » 

 

日記186 今日は久しぶりのTV入りの決算委員会

おはようございます。昨日の北海道から戻りました。

北海道は桜の季節。ソメイヨシノや山桜も咲いていました。こらから一番良い季節を迎えますね。

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苫小牧の桜です。

東京は雨です。予算委員会が終わり、所属の決算委員会が今日午後から22年度決算の最終審査がテレビ入りで行われます。(私は次席理事なので)テレビ入りの質問が回ってきそうで、嫌な感じでしたが、改選組に割り振られホッとしていると、突然、筆頭理事の蓮舫さんから電話があり「最後の討論お願い」と指示。

そんなわけで、討論に立ちます。あっ、でもその頃はTV中継終わってます(^.^)

 

2013-05-20 | Posted in 日記No Comments »