日記

午前の特別委員会が終了。ただ今、昼休み。

 さて、「質問の意味が伝わらなかった」の意味だ。もちろん僕の指摘がずれていたか、説明不足だった感もある。言いたかったことはこうだ。
 中国包囲網の安全保障政策であるTPPから米国が抜けるということはどういうことを意味するか。
 安全保障政策が転換するということだ。おそらくトランプ次期大統領はそう考えているはず。純粋な経財連携協定であるならアメリカと米国企業が得する協定から抜ける理屈はない。
 TPPはなぜ安全保障的意味合いが強いか。経財で台頭する中国がさらにアジアで力を持つ前に、もっと言えば中国主導の経済連携協定が作られる前に、米国の考え、思想(これを政府は、自由と民主主義の思想といっている。もちろんこれは多国籍企業にとっての自由と民主主義と読み替えて差し支えない)をもって作った協定がTPPである。先に枠組みをつくっておき、あとから入りたければこっちの考えにそって国内政策を変えないとだめよ、と強制できる。共産党一党独裁体制と国家資本主義からの転換を図る目的をもっている。そんな協定に中国が入るはずはない。
 そんなTPPに付き合っているよりは、今の米中関係をバイで強化することが得ではないか、と企業家的純粋利得でトランプ氏は考えた。と思う。
 そこに気づいていれば、少なくとも次期大統領決定まで衆議院での採決がいろいろな理由で伸びたのだから、せっかくそうなったのだから(政府はもっと早く意思表示をしたいと思っていたが、農林水産大臣の思わぬ発言や自民党国対と理事の軋轢でそうなってしまった)、本会議での採決は先送りしてもよかった。むしろ投票日の翌日なのでもっと間が悪い。
 こんな対応をしているのは日本だけである。つまりは先のような意味合いを日本は強行に進めるべきと意思表示したことになる。
 なぜそんなことをしてしまったのか。そこに僕は安倍総理の思いが余りにも入り込んでいると思う。中国敵視、力で押さえ込む(軍事と経済で米国の力を借りて)という気持ちがあるからこそのなせる技である。そう考えないと意味不明な強行としか思えないのだ。

とここでまた委員会再開の時間となった。
 

2016-11-15 | Posted in 日記No Comments » 
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