日記

可視化議連の活動を通して。

郵便不正事件で罪に問われていた厚生労働省元局長の村木さんは、僕の友人の友人。公判で徐々に露わになっていく検察側の強権で杜撰な捜査に怒りを覚えていました。ネット上ではずいぶん前から公判の様子が書き込まれており、間違いなく無罪の声が大きかったのですが、、マスコミはそんな捜査実態が公判で明らかになってもほとんど記事にもしません。そして一昨日、大阪地裁が上訴権を放棄し村木さんの無罪が確定しました。バンザ~イですが、その途端、今度はそんな捜査の最高責任者であるはずの最高検が、担当の前田特捜検事を逮捕です。

冤罪を産んだ強権杜撰な捜査を組織として実行したのは検察です。一検事の証拠改竄とそのその責任のみの個人犯罪へと終息を図ろうとしているように思えるのは僕だけでしょうか? 僕も、党の「取調べの全面可視化を実現する議員連盟」に加わり、遅ればせながら活動をさせてもらっています。議連では、代表選の翌日の15日、村木さん担当弁護士の弘中惇一郎さんと鈴木宗男衆議院議員(弘中弁護士は鈴木さんの件も担当)を招いて学習会を開きました。僅かな時間でしたが弘中弁護士は、杜撰な捜査や裁判のポイントを要領よく話してくださいました。→詳しくは新設の議連HPに掲載しています。http://my-dream.air-nifty.com/kashikagiren/

鈴木議員は、上告棄却でほぼ刑が確定した直後での参加です。最後は涙声になり可視化を含めた検察、司法の改革を訴えられました。その最後の部分です・・・「どうか皆さん本当に公正公平な社会にするためにも可視化をしてもらう、これを強くお願いしたいと思います。10日に弘中先生が異議申し立てをしてくれてますから、もうちょっと私も時間がありますけど、議連にでるのはこれが最後・・・。正直な人、公平公正な善良な市民のためにやってもらいたいと思います。私はたとえ1年入ろうと2年入ろうとびくともしません。民主主義の手続きに乗っ取ってやっていきます。私はこうやって言えるからいいで すけど、言えない人がいるんですよ。声なき声の人がいるんですよ。検察に打ちのめされている。そういった人のために戦っていきたいんですよ」

こう話された翌日、異議申し立てが退けられ刑が確定、議員失職となりました。鈴木議員の話からすればもう少し時間があると思われていたと思います。そして、冒頭の最高検の前田特捜検事の逮捕です。検察や司法が反社会的なことをしているとは思いません。そう国民が信じるためにも、冤罪を減らすための努力を自らが進めなければならない。しかし内部努力だけでは「組織擁護」という怪物に負けてしまう。様々な必要な改革の第一歩として「取調べの可視化」は大きな意味があります。現場の皆さんからすれば、非常にきついかもしれませんが、この国の民主主義を進めるために努力して欲しいと思うのです。

昨日、柳田法務大臣に前田検事捜査の検証チームに第三者を加え、内部だけで行わないよう申し入れを議連で行いました。可視化についても「決断するときには決断する」と言われました。来夏には可視化に関しての中間報告を出すと言いますが、法務省のスピードは少し遅くはないでしょうか。16日には故郷福岡の北九州で患者さんの爪を深く切ったとして傷害罪に問われた元看護長の上田さんも逆転無罪です。一度逮捕されれば過酷な取調べと報道で人としての社会的尊厳はずたずたにされます。村木さんの努力で取調べのあり方に国民の注目が集まっているとき、「人質司法」というありがたくない揶揄を払拭する為にも、可視化にむけスピードアアップしなければなりません。

法務省大臣室での柳田大臣への申し入れ風景

2010-09-23 | Posted in 日記2 Comments » 

コメント2件

 前川 浩 | 2010.09.25 14:27

中国人船長釈放の件で、政府は釈放と判断したすべての責任が、検察ー那覇地検にあるとの立場を貫くつもりのようです。

政治が責任を取らないでは、海上保安庁や国家公務員の士気が低下してしまいます。

しかし、この判断、検察にとっては救いとなるかもしれません。

これでフロッピーディスクのデータ改ざん容疑事件は、前田恒彦ひとりの個人的犯罪で幕引きできる。

取調べの全面可視化も10年間は議論の引き延ばし戦術が使えます。

それより深刻なのは、いまの政府は恫喝外交に屈して国民の生命と財産を守る強固な意志がないことが明らかになったこと。

民主党が経営する国家ガバナンスが危険な状態にあることです。

健全な愛国心が萎え、偏狭な愛国心が頭をもたげてくることになります。

10月の臨時国会で菅内閣は、自民党+オール野党から徹底追及を受けなければなりません。

オープンでクリーンな日本再建のために。

 名古屋おもてなし武将隊ファン | 2010.09.26 15:56

ひとつ心配な点は、今回の中国漁船船長の釈放の件で内閣が検察と取引をしていないかどうか。

1、前田主任検事の証拠改ざん行為は、検事総長辞任、取り調べ可視化、特捜解体にまで発展しかねない爆発力を持つものだ。

2、ゆえに検察側がそれを抑え込むには、一つには、この問題の波及を大阪地検レベルで喰いとめることと、もう一つは与党民主党内の検察批判、可視化の動きを封じ込めること。

3、検察側から見れば、今回の中国漁船の船長釈放の件であえて泥を被ったことで内閣に大きな貸しを作ったことになる。今後、内閣側は検事総長の辞任論を抑え、取り調べ可視化にも消極的態度を取るのではないか。

以上の推測が当たらなければよいのですが。

Comment





Comment