2013-02

日記173/不思議な光景

24日に開かれた民主党の臨時大会でのこと。一番前の来賓席に座った野党代表の顔ぶれを見て、議員からため息のような声がします。

維新の会、みんなの党などなど、いずれも元仲間です。別な人がくれば良いのにと思うのですが。紹介のときに、少々のブーインにも似たざわつきがあるのはしようがありません。それにしても不思議な光景でした。

昨日の補正予算採決の参議院本会議。

数日前に離党したU議員、K議員の動向が気になります。Uさんはどうやら欠席のようです。配慮したのでしょうか。Kさんは元の席にいます。賛否の票を投じるようです。

記名投票なので議員名が読み上げられ、壇上にあがり、白か青の木札を渡します。白は賛成、青は反対です。票読みは僅差の予想。

野党で白い木札を渡す議員がいると、与党席から拍手が沸きます。ここでも、こないだまで一緒に行動していた人が白い木札を渡す姿は、何とも不思議な光景です。

参議院では、2010年7月以来、すべての予算案は野党多数で否決されていました。それが、結果は1票差で賛成の勝ち。補正予算が参議院で成立したのでした。

野党共闘が成功せず、民主党中心の勢力が過半数を失った日でした。

2013-02-27 | Posted in 日記No Comments » 

 

日記172/久しぶりに散歩しました。

最近、家に帰ってお酒を飲まなくなった成果なのか、              朝の目覚めが良くなった気がします。                     先月、右足首を捻挫して以来、しばらく走ることも歩くことも控えていましたが、今朝は久しぶりに5時に起きて皇居の半蔵門まで散歩してみました。思ったより足も痛くなく快調でした。

もうすぐ弥生、3月とはいえこの時間となると外は寒いのですが、そのひんやりさがまた心地よく、黒くたたずんだ皇居の森の向こうが赤らんでくるのも奇麗でした。

今日は総務委員会で質問に立ちます。野党となってから初めての機会です。インターネットでライブ放送します。7月の選挙組は運動優先となり、非改選組に質問の機会が多く割り当てられるとのうわさ。

この通常国会は質問することが多くなりそうです。

 

2013-02-26 | Posted in 日記No Comments » 

 

「ぜいたくな時間に出会う」とは。

今日、愛媛の清家くんと児玉くんが訪ねて来てくれた。うれしいかぎりだ。    清家くんは190センチもあろうかと思われるおお男で、昨年、南予の市町村をまわったときに案内をしてくれた。会ったのはそのときが初めてだったし、1日というわずかな時間でもあったが、気が置けない気持ちにさせてくれる雰囲気を持っていた。

児玉くんは清家くんの同僚で、一緒に訪ねてくれたのだった。          椅子に座りつつ、「これ、お土産です」。と体にまったく似合わない、小さな箱をくれた。

二人が国会見学に行っている間に、お土産を開けてみる。           「山田屋まんじゅう、創業慶応三年」とある。二つ折りの栞には、「ぜいたくな時間に出会う」と題したコラムニスト天野祐吉さんの小文がのっていた。普通はほうっておくのだが、なぜか何となく、しかも声に出して読んでみる。

うまいと感心する。くどくなく、それでいて情景や味までもがうかがえる味わい深い文章だった。すぐにでも、そこにあるまんじゅう食べてみたくなる。

「南予の卯之町には、江戸時代末期の家並みがひっそりと遺っている。・・・十数軒の家並みである。が、空間はこじんまりした家並みだが、そこには、たっぷりと時間がつまっていて・・・そのまんじゅうは、ひとくちで食べてしまえるような小さな形(なり)をしていたが、その小さな形のなかには、家並みと同じようにたっぷり時間がつまっていて、口に入れてそっと噛むと、その時間が口のなかいっぱいに、ひろがっていく・・・このまんじゅうを黙々とつくりつづてきた人たちの時間が、ぎっしりつまっている感じがしたのだ。・・・まんじゅうのなかにはそんな豊かな時間が息づいている。たぶん本当のぜいたくというのは、こんなさりげないところに、ひっそり隠れているものなんだろう。」

一つとって、ていねいにくるまれた包み紙をほどけば、本当に小さな形(なり)のまんじゅうが出てきた。                            ひとくち。なるほど天野さんの表現したことが、くちのなかに広がった。     まんじゅうを食べるというわずかな時間と行為だが、一遍の文がその時間と行為を何倍にもふくらませ、「ぜいたくな時間に出会う」という表現をぴたりとはまりこませてしまう。

日本語をあつかう日本人の日本的感覚表現にあらためておどろいていると、国会見学から清家くんたちが帰ってきた。

「これほんと美味しいね」と言うと、                    「そうでしょう」と自慢げな「どや顔」がかえってきた。            故郷南予を思う誇らしげな顔だった。

こんなひとときも「ぜいたくな時間との出会い」だな。部屋を出て行く二人の背中を見送りつつ、そう思った。

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2013-02-20 | Posted in 日記No Comments » 

 

日記171/粉雪降る東京です。

今朝、歩いて国会に来る時、粉雪がまっていました。今はもっと降っています。寒い東京に戻りました。

参議院では予算委員会が続いています。昨日からの応答を見ていて、慎重かつ冷静な答弁だというのが安倍総理の印象です。結構手強いです。一方、民主党は与党を経験して少し大人になったことを敢えて印象づけている雰囲気。言葉を変えれば「良い子」になった印象ですね。このままでは非常に厳しいですね。

雪がさらに激しくなってきました。

2013-02-19 | Posted in 日記No Comments » 

 

坂野潤治著「日本近代史」

昨年面白くて読みあさった本の著者に日本近代政治史研究の坂野潤治現東大名誉教授がいる。月刊誌中央公論の「発表!新書大賞2013 年間ベスト10」(3月号)で、坂野氏の「日本近代史」(ちくま新書)が第3位に選ばた。同書は、わが国の近代政治史を、明治維新の「改革」「革命」から始め、「建設」「運用」「再編」「危機」の6期に分けて論じている。最後の「危機」は1927年から始まる。ちょうどこの時期、わが国で初めて民政党と政友会の二大政党制が実現する。しかし1931年の政友会内閣の成立の翌年の515事件、同年の満州事変により、戦前の政党政治は終焉を迎え、36年の226事件を経て軍閥、大政翼賛会がわが国政治の形となっていく。その後、国民が政治に関与できるようになるのは、まさに日本が焦土と化した終戦後の総選挙からである。
近代政治史はあまりメジャーな部門ではない。むしろ戦後民主主義における研究では、大日本帝国憲法下の戦前の政治や民主主義運動を否定とは言わないが、余り評価してこなかった。著者が本書を執筆した理由の一つもそこにあると思う。
読んでみると、6期に分けられてはいるが、紆余曲折はあるものの政治の流れは明治維新以降、一つの流れをつくり、その時代時代で担う者それぞれが懸命の努力をしていることを発見する。戦前を戦後民主主義とはまるで別物の非民主的な時代と一括りに扱うことは到底できない。明治初期の政治が維新を牽引した数藩の幕藩体制に支配され、それに反対する勢力の中で自由民権運動や立憲政治が希求され、大日本帝国憲法が生まれる。天皇制の下に起草された憲法が封建体制から生まれ変わったばかりのよちよち国家の割には、以外と民主的であったし、その憲法下でさらに民主主義を深化させようと努力する先人たちの姿を発見するのである。それらの努力が「危機」の時代の二大政党制に結実するが、成熟しきっていない政党政治は、中国への進出を機に異常に台頭しつつあった軍の行動によって終焉を迎えるのである。
筆者はわが国の政治が政権交代可能な二大政党を中心とした政党政治に進化することを望む一人だ。しかしなぜに日本では保守と革新(急進)ではなく中道の政党が力を持てないのかを嘆きつつ、民主党の成長による政権交代可能な政治体制の現出を期待するのである。2010年3月に本書の執筆を決めたと「あとがき」にある。1931年以来初の本格的政権交代が実現した翌年である。同時期に学術文庫本として再販した著者の本に「日本政治「失敗」の研究」がある。その文庫本の「あとがき」に著者は次の一文を記した。
「昭和初年の政界では、自由主義政党(民政党)と社会民主主義政党(社会大衆党)とは、時とともに対立を深めていった。今日の日本では有力な社会民主主義政党は存在しないが、昭和初年の両者の対立は一つの自由主義政党(民主党)の内部で生じるかもしれない。「自由」と「平等」のバランスをとりそこなった戦前政治の「失敗」は、今日なお学ぶべき歴史的教訓として残っているように思われる」
戦前の失敗を繰り返さないための論議が今、党内で行われている。責任は大きい。しかしその議論に参加せず、相変わらずに批判を繰り返す、リベラルを標榜する政治家がいる。残念でならない。IMG_1127

 

2013-02-15 | Posted in 日記No Comments »