2012-06

日記93 博多はもうすぐ山笠


国会は来週の衆議院採決を前に大変な政局となっている。しかし私にとっては21日の採決が来週にずれ会期も延長となったため、22日の日程が朝のPTだけとなった。PTに参加できないのは申し訳ないが、福岡で集会、講演会に予定どおり参加することになった。
博多の界隈は飾り山の設置が始まっていた。それを見て「そうかもうすぐ山笠なんだ」と今がその季節なのに気づく。国会にいると季節など関係なく、というか国民や世間とは関係なく繰り広げられる政局に翻弄される。
来週にはこの飾り山もできあがっていることだろう。国会はどうなっているだろう。
とこのブログを書いているうちに、博多を出た新幹線は久留米に着く。ここから講演会場の原鶴まで九大線に揺られる。
こんな赤い1車両のワンマンディーゼル車だ。しばしののどかな列車の旅を楽しもう。


— iPhoneから送信

2012-06-22 | Posted in 日記No Comments » 

 

日記92 嵐の夜

昨日午後の総務委員会中に17時30分から3党合意案についての会議の開催をつげるメールが入った。今度は党本部地下の会議室。

外は雨。傘をさしほぼ時間通りに会場に入る。昨日より参加者は少ないように思われる。議論が開始される。前原政調会長が「合意案は一言一句修正しない」「合意できない場合は一任を受けた自分が決定する」旨の発言を何度も行う。これでは絶対にまとまるはずがないと思いつつ、論議を見守る。「合意案は民主党の理念が削除された。修正が必要」「21日に決定する必要はない」「この時期の消費税増税に反対」といった趣旨の発言が繰り返され、協議にあたった実務者の長妻、古本の両議員、税調の藤井議員が何度も答弁にたつ。そんな議論の会場の横壁には、実務のフォローのために党が呼んだ真の実務者の官僚がぞろりと並ぶ。もちろん出番はない。手持ち無沙汰に議論を見守る。どことなくあきれたように。

8時40分ころ、司会が休憩を要請。9時に再会されるとどうも外が嵐の様子。相当の雨風との情報が入る。地下の会議場も同様にいよいよ嵐の中に入って行く。意見は全く噛み合ない。持ち帰って協議するような終わり方をしていない3党合意。それでも野党ならまだわがままが言えるが与党はそうはいかない。責任問題になる。だから前原氏は言う一言一句修正しないは当然だろう。しかし政調会長が公然宣言する様な態度は、この場ではどうしても火に油を注ぐことになる。ここは平身低頭を崩さないことが肝心なのだが・・・。

修正内容も合意できないだろうと言われていた3党が、それぞれ降りて合意した内容。それぞれにとって問題はある。しかしねじれの状況を考えれば飲み込める内容と私は思っている。当然自民党も公明党も飲み込んで確認した。さあ民主党だが、我が党はガバナンスが3党の中で一番弱い。菅総理時代に溝を深めたグループ間の想いが折々に噴出する。こと今回は小沢グループだけでなく執行部側のグループにも広がっている。

刻々と時間が進むが反対意見が治まることはない。労働組合の組織運営を経験したことから見ると、どう考えてもこの会議は終わらないし、溝が深まるばかりに思う。もっと違う手段を考えなければと思う。しかし我が党は真面目な議論を由とするのだろう、真っ向から意見がぶつかる。10時を過ぎる。外の嵐は益々激しさを増した様子。一人のベテラン議員が突然議論に割って入り、外の嵐を理由に会議の中止を求めた瞬間。前原氏が「今日結論だすことになっています。結論がでないので私に一任してもらう」と宣言し、会議は突然終了した。賛成する立場の議員諸氏は待っていたかのようにすぐに立ち上がり帰りだす。反対や慎重や中間派(私はこの立場。党を割る様なことは絶対にならないと思っている)は呆然と立ち尽くすしかない。

最悪の終わり方だったように思う。まるで反対する人は反対しろ!と言わんばかりである。党のある幹部は「こうなるしかない」と言った。確かにそうだと思うが、もっとやり方はいろいろあったはず。その知恵を出す人がいない。中には袂を分かつことを由とする分裂擁護の議員も少なからずいると思う。政治は数。せっかく多数をとった。その矢先に数を減らすベクトルが働くことの無意味さを痛烈に感じるのは、議員経験が少ないからなのか。私にはどうしても理解できない。

10時過ぎむなしさの中会場を出る。少し風雨は弱まったようだが、傘をさしてもびっしょり濡れる。まさに嵐の夜だった。明日が議員懇談会。総理も幹事長も出席する。最後の分裂回避の場となるが、と思いつつ。

 

2012-06-20 | Posted in 日記No Comments » 

 

日記91 一体改革3党合意の党内協議開始

昨日(18日)18時から東京プリンスホテルで社会保障と税の一体改革の3党合意内容についての党内議論が行われた。前原政調会長の挨拶から始まり、社会保障、税のそれぞれの分野での合意事項と経緯が報告された。マニュフェストで約束した民主党の基本姿勢をいかに残しつつ、野党と合意するか。報告を聞いて苦心惨憺した担当実務者の努力が良くわかった。確かに消費税増税を成就するためには野党との妥協は必定。その立場で見ると3党合意内容は価値あるものと見る。

しかし参加者の過半は納得しない。なぜか。そもそも論として野田総理側の執行部と立ち位置が違う。昨年末、今年度末、そして今回と協議した時間は積み上げれば相当だ。しかしその立ち位置の違いは近づく事は無かった。マスコミは反対の旗頭として小沢グループを際立たせる。そのことで本来反対したい小沢グループに属さない人々も面と向かって反対しにくくなる。

消費税増税問題は一昨年の菅さんの総理就任前の唐突な増税論から始まる。その時は私はまだ国会議員ではなかったので党内のことはわからないが、当選後の雰囲気はわかる。参議院選大敗北の最大の要因が菅総理の唐突な消費税増税発言であったというのが、ほぼ全ての議員の思いではなかったか。つまりそのころの党内世論は今のような消費税増税議論を全く望んでいなかった。2009年の勝利の総選挙では少なくとも4年間は消費税を上げないし、上げる時はそのことを約束して総選挙に臨むというのが国民に対する約束だった。そのことを忘れたような発言が民主党を敗北に導いた。そして我が党はそのことの明確な総括抜きに菅総理の再選、野田総理と2度の代表選をくぐったのだ。そうさせてしまった忸怩たる思いがある。

仮に野田総理が約束を思い出し、今国会中の増税法案採決という強い姿勢を思いとどまり、次期総選挙マニュフェストに向けての党内議論とすればもっともっと国民にもわかりやすい正当な党内議論ができるはずなのだ。しかしそのことはもはや望むべくも無い。明日総理がG20から帰国し、夕方開催される両議員懇談会に参加し再度賛成に向けてのお願いをし頭を下げて会は終わる。そして一気に採決になだれ込む。何人が反対票を投じるか?処分をするか、しないか?民主党分裂か、といった国民とは全く関係ない民主党内の痴話喧嘩を見せつけることになる。それで良いはずがない。

 

2012-06-19 | Posted in 日記No Comments » 

 

日記90 熊本県球磨地方は雨

熊本県球磨地区支部の皆さんが結成40周年記念自治研集会に呼んでくれたので、今日は朝の便で東京を立って球磨郡あさぎり町に来ました。
1時間少しの記念講演でした。お付き合いしていただいた皆さんお疲れ様でした。
こっちは昨日から結構な雨のようで、高速道路も通行止めです。やはり九州の梅雨は違います。熊本県ですが近い飛行場は鹿児島空港です。これから東京に戻り、明後日はまた論争です。(>_<)


集会は地元ビッグバンドの演奏で始まりました。なかなかの腕前です。
— iPhoneから送信

2012-06-16 | Posted in 日記No Comments » 

 

修正協議という民主主義。

いつかこの欄で原子力規制委員会と規制庁の設置について、政府案よりも野党案の方が良いところもあるといったことを書いた。その法案の修正協議が昨日与野党間でまとまった。
議論の柱であった規制委員会の位置づけは野党案で落ち着いた。環境省の外局とする独立性の強い3条委員会とするものだ。政府案は環境省の内部に設置し、首相の管理監督権限を強くイメージしていた。私は独立性が強い方が良いと考えていた。この2年間のほどの様々な議案の作成に携わってきて感じるのは、与党の法案はどうしても現実的になってしまうということだ。予算、人員、他省庁や他機関、他の法律との関係などなどの条件を整理していくと現実的にまとまらざるを得ない。そうやってできた法案を与党はなるべく無修正で成立させることが使命と思っている。一方野党は政府案の不備や問題を見つけて少しでも修正協議し、手柄としたいと思うのが常だ。
ついこの間もこんなことがあった。私は消費者問題特別委員会に所属している。ある法律案の説明を受けたとき、「なぜ○○ではだめなのか?」と担当に問う。すると先述の条件のように「こんな、こんなハードルがあるので難しい」と言うのである。さて、そんなに問題はないだろうと予測していたその法案だった。ところが意に反して野党の抵抗が強い。様々な修正要請が出される。中でも大きなポイントが私が説明の際に指摘したところだったのだ。結局、野党の意見通りの法案修正がなされ、最近やっと委員会で成立の見込みとなった。
今、問題の社会保障と税の一体改革の関連法案の修正協議もそう思って見てみると、野党案の良いところも取り入れられつつあるのではないだろうか。もともと消費税や年金や医療などの大きな問題は与野党でしっかり協議すべきものだったはず。民主党案だけで突っ走れるはずもない。ましてやマニュフェストに書いたからと固執していては事は進まない。民主党の政策を基本に野党の意見も取り入れつつ政策を進めるしかない。それが本来の国会のあるべき姿ではないのだろうか。
55年体制下においては衆参両方で自民党は多数を占めていた。参議院で否決される恐れがないので、野党との修正協議は顔を立ててやる程度で良かった。衆議院から送られてくる法案が参議院で修正されることもなかった。参議院は衆議院のカーボンコピーだと言われることになる。これまでの国会の有り様の方が民主主義から距離を置いていたと言えないだろうか。
上院にあたる日本の参議院は同じ2院制を要する諸外国の上院と比べて格段に権限が強い。衆議院から送られてくる法律を参議院で独自に審議して修正成立させることもできる。むしろ憲法はそんなことを想定して衆参両院を設置した。
政府与党の法案を否決できるだけの勢力が参院にあることによって、初めて日本の2院制の仕組みが活きてくる。ねじれ国会がむしろ日本的議会制民主主義のような気がしてならないのである。
マスコミは「何も決まらない政治」と揶揄する。しかし議論すれば時間がかかるのは必定。会議は踊りつつも前に進んでいる。民主党が与党でのねじれ国会が現出してまだ2年だ。しかし55年体制よりも遥かに真摯に議論されている。強力な与党がいて、その考えで突っ走るような一党独裁よりも、今がよっぽど民主的な運営だと思うのはまだまだ私が青臭いからだろうか。

2012-06-15 | Posted in 日記No Comments »