2012-06-19

日記91 一体改革3党合意の党内協議開始

昨日(18日)18時から東京プリンスホテルで社会保障と税の一体改革の3党合意内容についての党内議論が行われた。前原政調会長の挨拶から始まり、社会保障、税のそれぞれの分野での合意事項と経緯が報告された。マニュフェストで約束した民主党の基本姿勢をいかに残しつつ、野党と合意するか。報告を聞いて苦心惨憺した担当実務者の努力が良くわかった。確かに消費税増税を成就するためには野党との妥協は必定。その立場で見ると3党合意内容は価値あるものと見る。

しかし参加者の過半は納得しない。なぜか。そもそも論として野田総理側の執行部と立ち位置が違う。昨年末、今年度末、そして今回と協議した時間は積み上げれば相当だ。しかしその立ち位置の違いは近づく事は無かった。マスコミは反対の旗頭として小沢グループを際立たせる。そのことで本来反対したい小沢グループに属さない人々も面と向かって反対しにくくなる。

消費税増税問題は一昨年の菅さんの総理就任前の唐突な増税論から始まる。その時は私はまだ国会議員ではなかったので党内のことはわからないが、当選後の雰囲気はわかる。参議院選大敗北の最大の要因が菅総理の唐突な消費税増税発言であったというのが、ほぼ全ての議員の思いではなかったか。つまりそのころの党内世論は今のような消費税増税議論を全く望んでいなかった。2009年の勝利の総選挙では少なくとも4年間は消費税を上げないし、上げる時はそのことを約束して総選挙に臨むというのが国民に対する約束だった。そのことを忘れたような発言が民主党を敗北に導いた。そして我が党はそのことの明確な総括抜きに菅総理の再選、野田総理と2度の代表選をくぐったのだ。そうさせてしまった忸怩たる思いがある。

仮に野田総理が約束を思い出し、今国会中の増税法案採決という強い姿勢を思いとどまり、次期総選挙マニュフェストに向けての党内議論とすればもっともっと国民にもわかりやすい正当な党内議論ができるはずなのだ。しかしそのことはもはや望むべくも無い。明日総理がG20から帰国し、夕方開催される両議員懇談会に参加し再度賛成に向けてのお願いをし頭を下げて会は終わる。そして一気に採決になだれ込む。何人が反対票を投じるか?処分をするか、しないか?民主党分裂か、といった国民とは全く関係ない民主党内の痴話喧嘩を見せつけることになる。それで良いはずがない。

 

2012-06-19 | Posted in 日記No Comments »