2013-04-24

立憲フォーラム立ち上げ

先だって自民党の国会議員と夕食を共にしたとき、「憲法改正が党是となっているが、自民党創立の際に一番実現しにくいものを目標にしようということで決まったと聞いた」と話したことが印象的でした。結党時の自民党は憲法改正をそんなに本気で考えていなかったようなのです。
何れにしても石原さんや橋下さんを頂く維新の会という仲間を得て、我が意を得たりとの思いを強くしたのでしょう、安倍総理は悲願の憲法改正に向かって、まずは憲法96条先行改正を今夏の参議院選挙の争点にしたいようです。本当に争点になるかは国民次第ですが、黙ってもいられません。平和、人権、環境をキーワードに国会議員の有志を集めて、「立憲フォーラム」という議連を立ち上げることになりました。
代表は近藤昭一衆議、幹事長は辻元清美衆議、私が事務局長。25日に設立総会を開きます。
その設立趣旨を紹介します。

いま、時代は大きな転換期に入っており、新しい世界の協調・共生関係の構築が求められています。そうしたなかで、日本はどういう立ち位置をとるのかが問われています。先の大戦での日本国民の死者は軍人から市民まで多大な数にのぼり、世界もおびただしい犠牲者を出しました。戦後の日本は、その反省に立ち大日本帝国憲法を改正し、その体制を民主主義へと移行させました。
私たちは「人権の保障を宣言し、権力分立を原理とする統治機構を定めた憲法」を基礎にすえた立憲主義の立場をいま一度確認すべきだと考えます。

憲法とはそもそもどのようなものであるのか、戦後、現憲法がどのような役割を果たしてきたのか、はたして現憲法に追加されるべきことはあるのか、現在語られている96条を抜き出して憲法を「改正」するということの意味するものは何か、といったことを闊達に論議し、立法府の構成員たる議員としての責任を果たしたいと、ここに立憲フォーラムを立ち上げるものです。

既に明らかにされた自民党の憲法改正案は天皇を元首とし、自衛隊を国防軍にかえ、基本的人権を制限できるように「公共の福祉」を「公益及び公の秩序」にすりかえるなど、戦後日本社会の規範・枠組みを根本から変える内容となっています。憲法は政府を縛るのではなく、国民を拘束するものだという考え方は主権在民という立憲主義の原則を根本的に否定するものです。
日本維新の会は綱領で「日本を孤立と軽蔑の対象に貶め、絶対平和という非現実的な共同幻想を押し付けた元凶である占領憲法を大幅に改定」との立場を明らかにしています。
これらの動きは、憲法改正の是非の立場をこえて、立憲主義そのものの危機であると考えます。

私たちはこうしたさまざまな動向に平和・人権・環境を重視する立場から国会や言論の場で検証と同時に提言を行うために、立憲フォーラムに、是非多くの議員の皆さんの参加をお願いいたします。

2013-04-24 | Posted in 日記4 Comments »