日記

いまだに「護憲派」で切り捨てる空疎な議論。

 民進党が希望の党へ統合されることになり、超あわただしい毎日が過ぎていきます。立憲民主党という新党も結成され、選挙戦も始まりました。僕は民進党の参議院議員です。でありながら、立憲民主党の結党と選挙対策にかかわるという非常に変なことになっています。
 その希望の党とのすったもんだの件で、リベラル派が切り捨てられただの、安保法反対派はいらないだの勝手にかまびすしいです。中でもいまだにリベラル=護憲といった古色蒼然たる論が多いのに唖然とするのは僕だけではないでしょう。安保法制に国民の半数以上が反対し国民的うねりとなった。あの時反対の声をあげた人たちは、すべてリベラル派や護憲派でしょうか。そうではないでしょう。声を上げたのは何々派なんて考えも自覚もしていない人。安倍さんが強行する集団的自衛権行使に素直に危機感を感じた人々です。今、自公政権に反対し、希望の党に忌避感を抱く人たちはそんな人たちなのです。リベラルや護憲派といった狭い範疇ではくくれなくなっているのが今の流れ。そういう流れをつくったのは安倍さん自身なのですが・・・。
 リベラルという概念を日本で説明するのは難しい。本来の「(寛容な)自由主義」とは別に左派的意味が加味されます。しかしそれだけでは説明つかない人々が声を上げているのが今なのです。
 特定秘密保護法、安保法、共謀罪、カジノ法。この間安倍政権が強行した法案に反対の声を上げた人たちには共通したキーワードがあります。平和、戦争、自由、貧困、格差、原発、辺野古などです。さらにこれらの言葉に共通するのは憲法の3原則「国民主権、平和主義、基本的人権の尊重」。
 反対する多くの国民の声を無視し採決や再稼働を強行し、沖縄県民の声を無視し工事を強行する政治。国民の県民の自己決定権を奪い続ける。国民主権の侵害です。それは平和主義をも侵害しつつあります。自民党候補者の4割が北朝鮮への軍事行動容認とはなんと驚くべき数字でしょう。
 拡大し続ける子どもとお年寄りの貧困。非正規社員の拡大をまともに解決しよとしない企業。富に左右される教育水準。基本的人権の尊重はどこへいったのですか。
 日本国憲法が国民に保障した権利を無視し続ける政治、政府に対する怒りが、立憲民主党の誕生を後押したといって過言ではないでしょう。希望の党の選別がリベラル、護憲派切りとする論評はそんな国民の怒りをまともに感じ取れない人々の空疎な論評でしかありません。

2017-10-10 | Posted in 日記No Comments » 
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