2017-01-24

自民党から出た安倍総理は「裸の王様」。

 代表質問が行われた。我が党からは蓮舫代表が立った。
 昨年生まれた子どもの数が100万人を切った。これは統計を取り始めた1899年以来初めてのことで、戦後の我が国の繁栄を支えてきた環境が曲がり角を迎えている。その中で引き続き安定成長を実現していく考えには変わりはないが、しかし同時に、経済的な「豊かさ」に偏重するのではなく、一人ひとりの価値観を大切にし、様々な考え方、生き方を認め合う多様性を大事にすることが、これからの「豊かさ」だ。老若男女、誰もが生まれてきたことを、自分が必要とされていることを実感できる国を民進党は目指す。だいぶ端折ったが、こんな冒頭から蓮舫代表は代表質問を始めた。
 なかなか良い質問だったと思う。ここで全文紹介するスペースは無いので、参議院HPにアクセスして読んで欲しい。
 しかし、これに対する安倍総理の答弁がこれまた歴史的に酷かった。自画自賛、唯我独尊の羅列で一国の宰相というプライドも重みも器量も垣間見えないもの。与党サイドからの拍手も少なかったように思う。閣僚席の菅官房長官も苦笑いしていた。本当は総理答弁をHPで読んでもらいたい。明日の新聞は報道しないだろうから。
 さて本当に今日触れたいのはその後の自民党の代表質問。立ったのは参議院自民党幹事長の吉田博美氏。吉田さんは「皆さんが批判するほど安倍総理はひどい人ではない」といった雰囲気の話を実例を上げて延々と語り始める。野党席から「早く質問しろ」「そんなほめ話は党内でしろ」とヤジが飛び、騒然となる。
 持ち上げるだけ総理を持ち上げた吉田さんは、「そんな私が一つだけ心配すること。それは総理」とおもむろに続けた。
 「総理が裸の王様になってはいないか、ということです」。
 本会議場爆笑の渦とかしたのは言うまでもない。言うも言ったり吉田さん。冒頭のこれでもか、の持ち上げは全てこの一言を言うためにあったのだ。
 本ブログの2015年2月13日に今日と同じように総理の施政方針演説の印象を、「意気込んで言葉が踊るだけ、敢えて言えば「裸の王様」のような、そんな雰囲気です。」と書いた。その時は総理を「裸の王様」と揶揄する人はまだだれもいなかった。
 2年立って与党の代表質問でその言葉が聞けるとは、正直僕も考えてもいなかった。
 自民党参議院幹事長が「裸の王様」と言うのは相当勇気のいること。裏を返せば安倍総理に対してそう感じている議員が相当数いるということなのだ。
 安倍総理は清和会、吉田さんは元経世会。ふつふつと不協和音が表に出だした。そんな意味で今日の代表質問は特筆すべきものである。
 

2017-01-24 | Posted in 日記3 Comments »