日記

かつては日米同盟は片務条約と言っていたはずの安倍総理だが・・・。

 米国の若者が日本のために血を流しても日本の若者は血を流さないから、日米同盟は片務条約だ、と言っていたのが安倍総理です。片務条約を双務性にしなければならない。そのためには集団的自衛権の行使が必要だというのが、集団的自衛権行使容認の解釈改憲の理由だった。
 2014年6月9日の決算委員会で私は安倍総理に質問した。論旨は以下の通りだった。
 ① 日米同盟は第五条で、日本領域内の日米双方のいずれか一方(米国の場合は日本国内の米軍基地を指す)に対する他国から攻撃に対し日米の共同対処を規定。
 ② 日本領域外の米国に対する攻撃に対し日本は共同対処しないことになるから、このままでは日米同盟は片務条約となる。
 ③ しかし六条で米軍への基地の無償供与を規定し、双務性を保った条約になっている。
 ④ これに加え集団的自衛権行使を認めれば、基地の無償供与分、日本の負担が大きい片務条約になるのではないか。
 ⑤ だとすれば日米同盟を改正する必要がある。その覚悟はおありか?

 もちろん総理はこれにまともに応えなかった。
 そして昨日の予算委員会で同僚の前川議員(奈良選挙区)の質問に対しての答弁。 
 「もちろん、日米安保上、五条で米国が我が国に対する防衛義務、そして六条で我々が基地を提供しています。これも大変なことでありますから、そこで双務性はあると、こう認識しておりますが、それプラス、それプラスですね、それに更に加えて、やはり今回の法改正によって、当然これは誰が考えてもきずなが強くなるわけであります。」
 という訳で、いつの間にか双務性の上にプラスしたのが今回の集団的自衛権の法改正だとおっしゃるようになっていた。
 やっぱり集団的自衛権行使容認はアメリカのため、その分日本の負担が増える。それに加えて新たな基地を米軍のために辺野古につくる。矛盾だらけの安全保障政策である。「きずな」を強化するなどといった極めて観念的ことが解釈改憲の理由だったとは、何とも情けないではないか。まともな外交ではない。

2016-03-30 | Posted in 日記No Comments » 
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