日記

磯崎補佐官、問題発言のオンパレード

磯崎首相補佐官の問題発言は「法的安定性は関係ない」だけではなかった。

朝日新聞が補佐官発言の要旨を掲載した。まず冒頭から問題発言だ。

磯崎 「政府はずっと必要最小限度という基準で自衛権をみてきたが、時代が変わった。だから集団的自衛権でも我が国を守るためのものであれば、良いのではないか」。

東京新聞で柳澤(元内閣官房副長官補)さんも指摘しているが。政府がみてきた「必要最小限度」とは「日本が武力攻撃を受けた場合」における必要最小限度の武力行使であった。集団的自衛権は「日本が武力攻撃を受けていない場合」でも行う武力行使のこと。磯崎氏によれば「必要最小限度」はどこまでも拡大するものらしい。しまいに核武装も必要最小限度と言い出すかもしれない。核武装による抑止力も自衛権の範囲といえばOKだから。こんな理屈は成り立たないというか、危険極まりない。

磯崎 「法的安定性は関係ない。我が国を守るために必要であることを、憲法がダメだということは、ありえない」。

もう無茶苦茶な論理。お腹がすいた人が空腹を満たすためにおにぎりを万引きして食べても、違法じゃないと言っているようなもの。しかも法的安定性は関係ないとなると、お腹がいっぱい空いた人は良くて、ちょっと空いた人はダメというようなもの。こんな思想だから問題発言でも問題と感じずにしゃべってしまう。

磯崎 「政府の憲法解釈は、時代が変わったから必要に応じて変わる。憲法学者がダメだと言って、(政府も)ダメなんて言ったら、国は守れない」。

憲法の範囲内で政府は政策を行使できる。国防であっても同じこと。例えば最近、アメリカで同性婚が認められた。日本でも社会状況が変化しているのは同じだから、我が国は解釈変更で同性婚を認めよう、と言ったら納得するか。おそらく彼の思想性から言っても「絶対ダメ」と目くじらたてるのは目に見えている。

突っ込みどころ満載の磯崎発言である。

2015-07-29 | Posted in 日記No Comments » 
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