2014-02-26

日記234 プルトニウム返還

一昨日から総務委員会の視察で神戸、大阪、京都を回ってきました。日頃角付き合ってる与野党の議員諸氏とざっくばらんに話せる良い機会です。酒の席もあるのでなおさらです。それぞれに良い人ですが、党対党となるとこうはいかなのが、残念です。今回の自民党の総務委員の新メンバーは自治体経験者が多いのも特徴。1知事2首長です。中の一人に富山県氷見市長だった堂故さんもいます。初めてゆっくり話をしました。

さて、日本政府が米国から提供されていた300㌔のプルトニウムを米国に返還することを決めたようです。このプルトニウムは冷戦時代に研究用として提供されていたもので、非常に純度が高い兵器用プルトニウムです。核兵器50発分くらいになるといわれていました。

日本は高速炉の研究に必要と東海村に保管し、返還を渋っていましたが、オバマ政権の圧力で核安全保障サミットまでに返還手続きをすることにしました。

すぐにでも核兵器に転用できる純度の高いプルトニウムはそうそう手に入りません。表向きは研究用ですが、冷戦時代に米国が提供した本当の理由は、いつでも核兵器をつくることができる技術を持つ日本にプルトニウムが存在することが重要だったのでしょう。日本もプルトニウムを持つことでいつでも核兵器を持てるぞと中ソを威嚇することができます。

アメリカの核の傘に入ることを決めた日米の暗黙の了解だったのかもしれません。しかしそのプルトニウムをなぜ今頃返せとオバマ政権は言うのか。これも表向きはオバマ政権の核セキュリティーの強化のためとなっています。確かに福島第一原発の事故以降、日本ではプルトニウムの消費に目処が立たなくなったこともあります。しかし本音の一つは安倍政権に対する少々の不安。このままでは本当に日本は核核開発をしかねないとの疑念がオバマ大統領に芽生えたのではないでしょうか。

安倍政権の動きが世界の安全保障に微妙に影響を与えています。

2014-02-26 | Posted in 日記No Comments »