日記

読売新聞へ。

原発や金融緩和などの自民党政策寄りの論調が目立つ読売新聞だが、今朝は「民主 またバラマキ」?の見出しで、民主党の政策を非難した。

そのバラマキとして指摘する民主党政策の最初に、一昨日提出した自治体の非正規職員への手当支給を可能とする「地方自治法改正案」をあげている。あげくに「選挙で自治労の協力を得るためだ」と書かれたのでは、情けなく、声も出ない。どうしても読売は政局にしたいらしい。

記事を読むだろう全国数十万の非正規労働者はどんな思いをするだろうか。そのことにも記者や編集者は思いをめぐらして欲しいものだが。

自治労を含む公務員労働団体がこのことに積極的に取り組むのは、官製ワーキングプアと呼ばれ厳しい労働環境に放置されたままの多くの人々の声なき声があるからだ。仮に法案が成立しても自治体が条令を整備しなければ、手当は支給できない。派遣や非正規を雇用の調整弁や安価の労働力として増やし続ける私企業と同じように、全国の自治体もその目的で非正規を増やしてきた。しかし私企業の非正規の場合は、パート労働法や雇用契約法などの整備により、法的には正規職員との均衡等の考えが確立している。しかし自治体の非正規にはこれらの法律は非適用とされ、法の考えを享受することができない。

こんな状況を放置したままでいいのだろうか。良くないに決まっている。むしろ公の機関だからこそ人間の尊厳を大事にした働き方を押し進める義務があるのではないか。これこそが社会正義ではないか。

これをバラマキ政策と論じる読売の姿勢は看過できない。加えて選挙目当ての政策と指摘されては読売の報道方針に「社会正義」はあるのかと問いたい。長いこと放置され続けてきた人々の苦痛の声は、「少しでも良くなるならば、早く改善して欲しい」と切羽詰まっている。その声に応えようと野党の足並みが揃っただけだ。これが1年前だったらこうはいかなかっただろう。それだけ官製ワーキングプアの問題が国会の中に浸透したのだ。

本質を見抜き、社会正義を後押しするマスコミであって欲しい。何でもかんでも政局にするのはもううんざりだ。

 

2013-05-30 | Posted in 日記No Comments » 
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