2012-08-23

日記109 不思議な自民党

衆参の選挙制度改革議論が白熱してきた。特に「近いうち」に解散をひかえる衆議院は深刻である。次回総選挙までに1票の格差是正を怠れば選挙そのものの違憲判決が出かねないからだ。とはいっても大政党と小党では有利な制度は全く違う。だから与野党で選挙制度改革をまとめるのは至難技といえる。加えて各党とも定数削減や区割りはしたくないのが本音。特に区割りの可能性が高い選挙区に有力議員を抱える自民党は、制度改革せずに次期総選挙をしたい。仮に選挙をやって違憲判決が出るのは、おそらく選挙後2年以降。それまでにもう1回総選挙すればいいと考えている様子。しかしそんなことは絶対口に出せない。だから民主党のせいにして事を進めない。与野党協議しようと民主党が持ちかければ、「まず与党が案をだすべき」として応じない。案を出せば文句を言って先延ばし。1年近く協議を重ねても案さえ決まらない。任期満了の総選挙も1年後に迫る。与党は責任がある。決めようと努力しなければそれでもまた集中砲火だ。もうタイムリミットとだと、6月中旬に民主党単独で衆院政治倫理・公職選挙法改正特別委員会に法案提出すれば怒ってご覧の様に審議拒否し欠席

その後も「我が党(つまり自民党)が対案出すまで審議には応じられない」と審議は空転。やっと1ヶ月後に定数削減をしない「0増5減」のみの自民党案(民主党案は定数削減40と0増5減)を提出されました。しかし、今度は自民党案を審議のテーブルに乗せない所謂「吊るし」を続けて委員会を7月中旬から約1ヶ月以上空転させる。

いよいよ民主党はもう待てないと民主党のみで強行審議に踏み切ったのが昨日のこと。そして今回も反発して審議拒否で欠席したのがこの写真。

ところが今回は我が党も甘くない。審議は粛々と進める。野党は欠席なので野党の質疑時間は、委員長が「〇〇君」と指名するが肝心の〇〇君は欠席なので質問できません。そこで〇〇君の質疑時間はそのまま無言のまま過ぎていくというもの。これを業界用語で「空回し」と言うそうです(初めて知りました。でもこんなこと何となく情けないな(>_<))。

こうやって委員会の時間が過ぎて、いよいよ明日は民主党単独の強行採決かと思われた本日午前中の最後。何と自民党が吊るしていた自らの法案の「吊るし」を降ろすではありませんか。従って明日は「空回し」などの異常な状態はなくなりますが・・・一体これまでの対応は何を目的にしていたのでしょうか?やっぱり単純に制度改革したくないという思いだけだったのでしょうか?あんまりわがまま言ってたら批判が出かねないと考えをかえたのでしょうか?

自民党は解散総選挙を早くしたいはず。だったら選挙制度改革を早くしないとだめな立場のはず。む〜、やっぱり不思議な自民党です。

 

 

2012-08-23 | Posted in 日記No Comments »